ブランディング22の法則要約
1.拡張の法則
ブランドの力はその広がりに反比例する
シボレーはアメリカで一番よく売れる車だった。例えば1996年、ゼネラルモーターズのシボレー事業部は171万8839台の車を販売した。しかし万人向きの車にしようとしたために、ブランドの力が損なわれた。シボレーの販売代数は年間100万台以下で、市場ではフォードに次ぐ二番手に成り下がっている。
2.収縮の法則
フォーカス(焦点を絞り込む)する時、ブランドは強力になる。
ほんの数年間の内にスターバックスはアメリカで最も知られ、人気のあるブランドの1つになった。焦点を絞り込むことは商品を限定することと同じでは無い。スターバックスは30種類ものコーヒーを提供しているのである。
3.パブリシティの法則
ブランドが誕生するのは広告ではなく、パブリシティによってである。1976年に「天然の」化粧品というコンセプトを中心に、THE BODYSHOPを創立した。これは純正な成分で作られた、動物実験を伴わず、商品が作られる地域の環境や住んでいる人々に優しい化粧品であった。事実上、広告はゼロ、代わりに膨大な量のパブリシティを利用することにより、THE BODYSHOPは強力なグローバルブランドに成長した。
4.広告の法則
いったん誕生したブランドは、その健康を維持するために広告を必要とする。
5.言葉の法則
ブランドは消費者の頭の中に自分の言葉を所有する努力をすべきである。フェデラルエクスプレスは宅配業者として初めて「翌日配送」に焦点を絞込み成功を遂げた。つまり宅配利用者の中に「翌日配送」という言葉を所有したのである。フェデックスは翌日配送を意味する言葉となった。
6.信用力の法則
あらゆるブランドの成功の鍵を握る要素は本物訴求である。
7.品質の法則
品質は重要だけれど、ブランドは品質だけで築かれるものではない。ロレックスは世界の高級時計の中で最も有名な、最も売れるブランドである。その成功には品質がなにか関係しているだろうか。たぶんしていないだろう。ロレックスは高品質の時計を作っているだろうか。多分作っているだろう。それは重要なことだろうか。多分重要なことではないだろう。
8.カテゴリーの法則
リーディング・ブランドはブランドではなく、カテゴリーを売り込むべきだ。イーチーズは「家庭の食事代行市場」と呼ばれる新しいカテゴリーの最初のブランドである。レストラン並のテイクアウト料理に焦点を絞っている。
9.名前の法則
結局のところブランドとは名前のことである。世界で最も強力なブランドの一つであるゼロックスは、短くユニークな名前によって新しいカテゴリー(普通紙コピー機)で一番手になったのを始め、数多くの最重要な「ブランディングの法則」を実証している。しかし、ゼロックスがその強力なコピー機の名前をコンピュータにつけようとした際は、数億ドルの損失をこうむった。
10.ライン延長の法則
ブランドを破壊する最も簡単な方法は、あらゆる商品にそのブランド名をつけることである。
11.協調の法則
カテゴリーを築くには既存ブランドが他の競合ブランドの参入を歓迎する必要がある。
12.ジェネリックの法則
失敗に至る一番の近道はブランドに総称的な名前をつけることである。
13.企業の法則
ブランドはブランドであり、企業は企業である。両者の間には大きな違いがある。
14.サブブランドの法則
ブランディングによって構築されたものがサブブランドの導入によって破壊される場合がある。
15.兄弟の法則
第二のブランドを発進させるには時と場所を選ばなくてはならない。
16.形状の法則
ブランドのロゴタイプは目にフィットするようにデザインすべきである。両眼にである。
17.色調の法則
ブランドは競合とは反対の色を使うべきである。
18.国境の法則
グローバルなブランド構築に障壁はない。ブランドに国境があってはならない。
19.一貫性の法則
ブランドは一夜では築かれない。成功は何年単位ではなく、何十年単位で測定される。
20.変更の法則
ブランドは、ごく稀に、そして細心の注意を払えば変更できることがある。
21.寿命の法則
どんなブランドにも永遠の生命はない。多くの場合、安楽死がベストな答えである。
22.特異性の法則
ブランドの最も重要な側面は一つのものを追い求めるひたむきさである。ボルボは35年間、安全を売り込んできた。この間に同ブランドは米国高級車市場でヨーロッパ車の中で最大の販売台数を誇るブランドとなった。
まとめ
この本の中には事例が紹介されており、よりイメージがしやすくなります。入門書としてご利用ください。
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